【”もったいない”とは何なのか?】日本人の価値観のルーツに迫る


善き物を、​ほど​よく、​大事に​いただく。

 

寺町商店デザイン・企画担当の重岡です。

年が開けたと思ったのも束の間、あっという間に1月も後半に突入しました。
みなさん、いかがお過ごしでしょうか。

今年も駆け足で過ぎて行きそうな予感がしますね。1日1日を無駄にせずじっくりと過ごしたいものです。

私は、去年から寺町商店のデザインに携わることとなり、これまでいろいろな「善きもの」に触れてきました。

そんな逸品や手間暇をかけた「善きもの」に触れていると、「ものの価値」を深く感じ、あらためて「ものを大切にするって何だろう?」と考えるようになりました。

日本人に​根付く​「もったいない」

幼い頃、お茶碗にごはん粒を付けたままにしていると、母親に「もったいない!」とよく叱られたものです。

この「もったいない」という価値観。今では多くの日本人が大切にしている価値観ですが、一体どのようにして根付いたものなのでしょうか。

 

調べてみると、

「もったい(勿体)」は、仏教用語の「物体(もったい・ぶったい)」に由来しており、「物の本来あるべき姿」を指した言葉です。

ゆえに、「もったいない(勿体ない)」とは、「本来あるべき姿が失われていること」を意味します。

例えば、まだ使えるものを捨ててしまったり、物の価値を損なって無駄にしてしまう行いです。

「物の本来あるべき姿を生かさない」、それはつまり「いのちを粗末にする」行為であると考えられるのだといいます。

 

「人の​思いを​大切に​する」心の​表れ

もうひとつ、仏教にはこんなお話が残されています。

お釈迦様の弟子が、新たに500枚もの衣をいただくことになりました。

ある王様が弟子にその使い道を尋ねると、まずは「皆に分ける」といい、そして「今まで使用していた古い衣は下着に、古い下着は敷布団に、古い敷布団は雑巾に、古い雑巾は、細かく切って床や壁に塗る漆喰の材料にします。施しを受けた物は、決して無駄にしません。」と答えたといいます。

いただいたものを大切にするだけでなく、それ以前に施しを受けたものも決して無駄にせず、最後まで大切に使い尽くす。

それは、施しを与えてくれた「人の思いを大切にする」心の表れではないでしょうか。これこそが「もったいない」の価値観だと感じました。

そして、このお話は約2500年前のお話です。

2500年もの太古から「もったいない」という教えがあり、仏教の普及とともに「もったいない」という価値観がじわじわと日本人の心に深く根付いたのだと知り、大変感心しました。

普段生活していると「ものの価値」を単に値段や便利さに求めてしまいがちです。

しかし今、あらためてこの日本人が大切にしてきた「もったいない」という価値観を思い出し、ものに宿る魂や、ものができるまでの背景を想像し、けして粗末に扱わないようにしたいものです。

「善きものを、​ほど​よく、​大事に​いただく」

寺町商店のこのコンセプトの根幹にあるのは、まさに「もったいない」の教えです。

私もこの価値観を大切にしながら、これからもデザイン・企画を通してみなさまに「善き物」をどんどんご紹介してまいります。

 

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