記憶に残る人と、そうでない人の違いとは

ナーランダ出版・寺町商店担当の志保です。

もう9月も半ばですが、日中の厳しい暑さにはまだまだ危険を感じますね。いかがお過ごしでしょうか。やはり「熱中症」の3文字は、忘れないでいたいものです。


最近こんな出来事がありました。
福厳寺境内での打ち合わせが終わり外に出ると、突然の大粒の雨に見舞われたのです。

私は傘を持っておらず、駐車場まであと数10メートルという距離だったこともあり、車まで走ることにしました。

すると前から、作務を終えた内弟子さんが雨に濡れながらこちらに向かって歩いてくるのが見えました。

想像以上の大粒の雨に、挨拶も早々に駆け抜けようとする私。

一方、内弟子さんは、持っていた作務用の大きなビニールバッグを傘のように私の頭上に掲げて、雨から守ってくださったのです。ご自分はびしょ濡れになりながら。

でもこのままでは内弟子さんがひどく濡れてしまうと思い、お礼とともにお別れをお伝えすると、雨の中、とても優しい笑顔で私を見送ってくださいました。


もともと存じ上げていた方ではあったものの、あのたった数秒の出来事で、さらに記憶に深く残る方となりました。



記憶に残る」、それはやはり嬉しいものですよね。
では、「記憶に残る人」とはどんな人でしょうか。

私はこう思います。ほんの少しの何気ない行動で、人に幸せのお裾分けをできる人。そしてその行動は、その人の「心に溶けているもの」が反映されていると。

はたして自分は、あれだけの雨に打たれながら、あの行動がとれただろうか。正直自信がありません。頭が、服が、荷物が濡れてしまう……私の心には、自分の事情だけが渦巻いていました。

あの瞬間、幸せとともに、「心に溶けているものを見つめなおす機会」をいただいたような、

そして、私もいつか必ず「すっと手が差し伸べられる人」になりたいと思わせてもらった、なんとも忘れられない出来事でした。
番頭として、人として、これからも精進いたします。

 

さて、寺町商店では、さまざまな善きものを通して、作り手の「心」をお裾分けしています。

ひとつひとつ手にとってじっくりご体感ください。

 

 

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本格的な秋目前。
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三重県三重郡菰野町のお椀作家・笹浦裕一朗さんの「手」がうみだすお弁当箱は、私たちを五感で楽しませてくれる優れもの。

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